スポーツをしているときや、日常生活で段差につまずいたときなど、「あ!」と足首を捻ってしまったという経験はありませんか?
足関節の捻挫は、日常生活やスポーツのなかでとても起こりやすい怪我の一つです。
また、足首を捻ってから、なかなか痛みが消えなかった、腫れが引かなかったという経験はありませんか?
ケガをしてしまった時に「ファーストエイド(応急処置)」を行うか行わないかで、その後の痛みの引きぐあいや、日常生活・スポーツへの復帰に必要な時間が変わってきます。
そこで今回は、足首を捻ったときなどの初期対応の基本である「RICE(ライス)処置」についてお話ししたいと思います。
このRICE処置はアスレティックトレーナーとして活動して現場で行っていることで、捻挫だけでなく、打撲や肉ばなれにも対応できるのでぜひ読んでみていただけると嬉しいです!
※こちらはRICE処置のおすすめは事故などによる急性外傷になります。ずっと腰が痛いなどの慢性的なもの(膝痛、腰痛など)への対応ではないのでそこはご注意ください!
RICE処置とは?
RICE処置とはとは、以下の4つの英語の頭文字をとった言葉です。
- Rest:安静
- Icing:冷却
- Compression:圧迫
- Elevation:挙上
打撲や捻挫、肉ばなれといった、皮膚に傷がない筋肉や関節の怪我に対しては、「RICE処置」を行うことがすすめられています。
RICE処置を行う目的は、痛めた患部の炎症や内出血をコントロールして、腫れや痛みを最低限に抑え、組織の二次的な損傷(酸素不足や腫れにより細胞が壊れることなど)を防ぐことです。
1. Rest(安静)
怪我をした患部を動かすと、損傷した組織(靭帯や筋肉)がさらにダメージ受けてしまい、回復が遅くなります。サポーター、テーピング、添え木などを使って足首を含めた関節を固定し、安静に保つことが第一歩です。
特に足の場合は歩くこと、体重を支えることだけでも負荷をかけるため、歩けるから大丈夫と無理をせず、松葉づえや車いすなどの使用や、手すり、エスカレーター、エレベーターなどを積極的に使用した方が良いです。
体重をかけない、使わないを徹底しましょう!
2. Icing(冷却)
氷を使って患部を冷やすことで、血管を収縮させて血流を抑え、代謝を低下させます。これにより、腫れの拡大を防ぐとともに、知覚鈍麻(感覚をにぶらせること)もあり、痛みの感覚を鈍らせて和らげる効果があります。
冷やすときに注意するべきことがは「凍傷」です。
冷たすぎる氷は凍傷のリスクを高めるため、溶けかけの0℃の氷を使うのが理想です。
家庭の冷凍庫の氷を使う場合は、一度表面を水でサッと流してから使いましょう。(氷のうに入れる場合も一度水で流した方が良いです)
また、冷やす時間の目安は15〜20分程度ですが、時間の目安とともに「感覚」の変化に注目してください。冷やし始めは
「冷たい」と感じ、次第に「痛い」→「ピリピリしびれる」へと変わり、やがて「無感覚」になります。
この「無感覚」になったタイミングが、アイシングを一旦外す目安です。
※また、冷やすことによってアレルギー反応が出る人もいます。なので必ず冷やす前に冷やした時に何かトラブルになったことがないか確認することが大切です。
3. Compression(圧迫)
腫れというのは内出血や組織を回復させようとするために発生します。過剰に晴れてしまい、腫れが残ってしまうと、痛みが落ち着いたとしても、腫れが残っているために運動を再開することができません。そうなると復帰に時間がかかってしまうため、後々まで関節が動かしにくくなったり、筋力が戻りにくくなったりします。それを防ぐため、受傷直後から弾性包帯などで患部を適度に圧迫します。
圧迫する際は血流障害に気を付けなければなりません。
強く締めすぎると血流や神経が阻害されてしまうため、足の指先の色が悪くなっていないか、しびれが出ていないかを必ず確認してください。
チェック方法の一つとして爪を5秒押して、通常のピンクに戻るまで3秒以上時間を要すると圧迫が強すぎることとなります。その時は圧迫を緩めてください。
4. Elevation(挙上)
患部を心臓より高い位置に持ち上げることで、重力を利用し、静脈の血液が心臓に戻るのを助け、腫れやむくみ(浮腫)を防ぎます。
足首捻挫の具体的なRICE処置のやり方
一番多い怪我の足首を内側に捻った場合(内反捻挫)は以下のように処置を行います。
体勢:長座や仰向けになり、足首がぶらんと下がらないように台などに足を乗せます。アキレス腱あたりに台を置くと良いと思います。ただし、踵に直接体重がかからないように少し足先をずらしましょう。
冷却:痛みや腫れが予想される外側のくるぶし周辺に氷(氷のやアイスパック)を当てます。内側も痛い場合は両側から当てて足首を挟みます。 時間としては目安は15~20分です。
圧迫:アイスパックを固定するように弾性包帯などを使って圧迫します。巻くものはタオルや、アンダーラップなどでも構いません。可能であればU字型に切ったスポンジパッドや丸めたタオルをくるぶしの周りに当てて、圧迫するだけで効果があります。
挙上:クッションなどを足の下に敷いて、足を心臓より高く挙げておきましょう。
※お風呂・温まることについて
お風呂に入って温めることは血流を促進してしまうため、出血がひどくなります。
基本的には炎症が落ち着く72時間、3日ほどまでは温まることはお湯につかることは控えて、シャワー程度にしておいた方が良いです。
緊急対応について
明らかに変形していたり、対処できない、パニックになってしまった場合はまずは周囲の選手を安全な場所に避難、怪我した選手に近づかせず、傷口などは見せず対応できる人のみで対応しましょう。
ケガを見ることで他の選手がパニックになる可能性もあり、そのリスクを減らすためです。
できるだけ患部を動かさず、怪我をしてしまった選手をまず落ち着かせるように声掛けをしてすぐに救急搬送のための電話をしてください。
電話で状況を説明したら指示があると思いますので困ったら電話をしてください。
最後に

足首を捻ってしまったら、まずは「RICE処置」を行うことを考えてみましょう。適切なファーストエイドを行うことで、その後の復帰がスムーズになります。
そして、ケガをして応急処置をしたから大丈夫、と自己判断で放置せず、必ず整形外科などの医療機関を受診するようにしましょう。
この記事を読んで皆さまをお助けになればとても嬉しいです。
ご質問などありましたらお気軽にご連絡ください!
今日もいい日を!
トレーナー 飯島 仁
-おわり-